電気の仕組み
照明によって部屋を明るくできたり、
コンセントで家電や携帯電話の充電が使えたりと
日常生活の中で当たり前として使っている電気ですが、
どのようにして私たちが電気を使えるようになっているかを解説していきます。
電気が使えるまでの流れ
電気を使うためにはまず電気をつくる【発電】、
次に電気を送ったりバランスを整える【送電】【配電】、
最後に電気を販売する【小売】の順番で私たちの家庭まで電気が送られてきます。
発電の種類について
電気を作る為の必要な段階ですが、発電といっても電気は様々な方法で作られています。
火力発電
石油・石炭・液化天然ガス(LNG)で水を燃やして蒸気を発生させ、
タービンと呼ばれる羽根車を回すことで発電機を動かして電気を作る。
日本の約70%が火力発電で電気を作っています。
原子力発電
仕組みは火力発電と同じで蒸気を発生させてタービンを回して電気を作りますが、
原子力発電の場合は原子炉でウラン燃料が核分裂を起こして熱を作ります。
少ない量で多くのエネルギーを作ることができる原子力発電ですが、
事故により放射性物質が外へ漏れる危険性から現在は全発電量の6%ほどとなります。
水力発電
ダムなどに貯められた水を高いところから低いところへ落とし、
水車をまわして発電機を動かして電気を作ります。
ダムの他にも水力発電の建設が進んでいます。
風力発電
風の力を利用して風車を回して発電機を動かして電気を作ります。
大きな風車を設置する必要がある為、設置場所が限られてします。
太陽光発電
太陽光発電はソーラーパネルや太陽光発電システムに太陽光を当てて
直接電気に変換をして作ります。
土地の広い場所やビルの上に設置する他、一般の家庭でも屋根に
取り付けたりと幅広い場所で設置がされています。
再生可能エネルギー
先ほど出てきた水力発電・風力発電・太陽光発電などは
再生可能エネルギーと呼ばれ自然界に存在するエネルギーのことを指します。
資源を使わずに発電ができるため、今後伸ばしていきたい分野になります。
送配電の仕組み
発電で作った電気を工場・施設・ビル・家などに電気を送る際に
必要なことが送電・配電になります。
私たちが普段仕事や日常生活で使う電気の電圧は100Vや200Vが一般的です。
発電所で作られた電気は27万5000V~50万Vと超高電圧となりますが、
何度も変電を繰り返して6600Vとなった電気が電柱の柱上変圧器(トランス)で
100Vや200Vに変圧されて、各家庭へ電線を通じて電気が供給されます。
電気の速さは光の速さと同等と言われる為、発電された電気は一瞬で家庭へと届けられます。
小売について
発電から送配電までの流れを書きましたが、電気を使うためには供給する会社と契約をしなければいけません。
大手地域電力会社
全国に10社ある大手の電力会社です。
自社グループで発電・送配電・供給まで行っている会社が多くあります。
会社名 | エリア |
---|---|
北海道電力 | 北海道 |
東北電力 | 東北 |
東京電力エナジーパートナー | 関東 |
中部電力ミライズ | 東海 |
北陸電力 | 北陸 |
関西電力 | 関西 |
中国電力 | 中国 |
四国電力 | 四国 |
九州電力 | 九州 |
沖縄電力 | 沖縄 |
新電力会社
電気を使おうとした場合、一般家庭では今までは地域の電力会社と契約をするしか
選択がありませんでしたが、2016年4月から電気の小売りが自由化され
消費者が好きな電力会社を地域問わず選べるようになりました。
大手10社の電力会社の他に現在は700を超える事業者から選ぶことが
可能となっています。