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新電力ってなに?1からわかる簡単解説

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新電力について

今では耳にすることも多くなってきた【新電力】という言葉。

今では700社以上の電力会社が存在しています。

今までの電気と何が変わり、何が新しくなったのかを解説します。

新電力とは

全国各地域の大手電力会社紹介画像
出典:経済産業省 資源エネルギー庁

新電力とは新たに立ち上げられた新しい電力会社のことを指します。

電力会社は元々全国に10社ありそれぞれの地域で契約できる会社が異なりました。

電気を使う地域によって契約をする会社が決まっていたんだね!

地域によってどの会社と契約をするか選ぶことができませんでしたが、

小売の自由化が始まり新電力サービスが始まったことで契約者自身が電力会社を自由に選べるようになりました。

大手地域電力会社

北海道電力・東北電力・東京電力・北陸電力・中部電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力

小売自由化の歴史

特別高圧・高圧・低圧の契約区分比較画像

電気は使う施設や規模によって契約の種類が異なります。

小売の自由化も徐々に始まり新電力会社が参入していきます。

契約区分は大きく分けて3つあります。

特別高圧

2000年3月から電力小売自由化が始まりました。

大規模な工場やデパート・オフィスビルでの契約区分となります。

高圧

2004年4月・2005年4月から中小ビルや中小規模工場でも

自由化の領域が拡がりました。

低圧

2016年4月から一般家庭や路面店などの店舗も自由化が始まり、

ここで全面的な電力小売の自由化が始まります。

新電力の仕組み

小売自由化で新電力が参入したけど電気の仕組みは変わらないの?

電気は発電→送配電→小売の3部門に分かれており、今までは大手10社の電力会社が

この3部門全てを担っていました。

今回お話している新電力については【小売り】のみを担う会社が多く、

発電や送配電までは従来の電力会社が行います。

それにより電気の品質は今までと変わらず、サービス自体は新電力会社から

受けることが可能となります。

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電気の調達方法

新電力会社のほとんどは自社での発電所を持っていない為、

電気を様々な方法で調達する必要があります。

ここではどのような所から調達をしているのか一部掲載します。

JEPX(日本卸電力取引所)

JEPXとは日本で唯一の卸電力取引所となり、

発電事業者や一般電気事業者と小売電気事業者などが電力の売買を行うことができます。

30分単位で取引を行い、電気を仕入れたい事業者が入札をして価格を確定させます。

イメージとしては電気のオークションのようなものですね。

再生可能エネルギー

現在、注目されている発電方法のひとつで代表的なものとして

太陽光や風力など自然由来で生成された発電方法になります。

燃料を燃やす火力や原子力とは違い地球本来の力で発電することから

エコとしても注目されています。

再生可能エネルギー一覧

①太陽光 ②風力 ③水力 ④地熱 ⑤太陽熱 ⑥大気中の熱 ⑦バイオマス

発電所と契約をして調達

大手の電力会社の他にも石油会社や製鉄会社でも発電所を保有しています。

そういった会社と新電力会社が直接契約をして電気を調達します。

新電力のメリットとデメリット

従来と電気の品質が変わらず今まで通りの使い方ができ、

契約する会社によって割引サービスや特典などを受けることができる

新電力ですが、いい面と悪い面があるので理解をしておきましょう。

メリット

割引や特典を受けることができる

自分で電力会社を選ぶことができる為、使い方にあった電力会社を

選ぶことが可能となりました。

例えば、基本料金が0円や電気使用料金に対して〇%割引、

携帯やインターネットとセットで割引など魅力的な特典多いのが特徴です。

環境保全に貢献することができる

電力会社によっては再生可能エネルギーからの調達に力を入れている会社もあり、

環境問題に日常生活で配慮することも可能となります。

デメリット

会社やプランを選ぶのが大変

2023年現在新電力会社は700社以上ある状態で、

会社によって割引プランやサービス内容が異なる為、

自分にあった電力会社を選ぶことが詳しくないと難しい。

会社によっては違約金が発生する

大手地域の電力会社の場合は他社に変える際、違約金が掛からなかったが、

新電力会社においては契約年数以内に解約をした場合、

数千円~数万円程度の違約金が掛かり会社もある。

電気料金が高くなる場合がある

新電力会社によっては市場連動型、つまりJEPX(日本卸電力取引所)に

頼った電気の調達をしていた場合、電気市場の価格が安い時は

より安く使うことができるが、資源の高騰などで仕入れが高くなった場合は

直接家庭やお店で使っている電気代に影響するので電気料金が2~3倍になるケースもある。

市場連動型のプランを契約をする場合はその会社の規約をしっかり読むことをおすすめします。

電気の切り替えに必要なこと

実際に魅力的な電力会社をのりかえようとしても何をどうしたら変更できるのかいまいちわかりません。

切り替え時に必要な最低限必要な情報を展開します。

自分に合った電力会社を探す

ご家庭や店舗で使っている環境でどの電力会社がお得に利用できるかを調べましょう。

現在使っているプランによっては切替ができない場合もありますので、

今の利用環境の確認が必要です。

オール電化や太陽光パネルを設置して売電をしている場合は料金が高くなる場合があります。

紙明細やWeb明細で情報を確認する

新電力会社へ切替する場合は契約名義・お客様番号・供給地点番号・契約プランなど

誰がどこでどのように電気を使っているかの情報が必要となります。

毎月紙で届く検針票と呼ばれる明細か、

Web明細にしている方はマイページにログインをして情報を確認する必要があります。

場合によっては工事が必要

アナログメーターとスマートメーターの見本画像
出典:エネチェンジ

工事が必要と言っても立ち合いが必要なものではなく、

電気を利用している建物には必ず検針メーターが設置してあります。

元々はアナログの検針メーターがついており検針員の方が足で廻り

どれくらい電気を使用しているかを見て廻っていましたが、

現在はスマートメーターといって通信機能がついたデジタルの検針メーターとなり、

30分に1回遠隔で使用料が測定できる機器へと変わっています。

新電力を利用する際はこのスマートメーターへの切り替えが必要の為、

アナログのメーターがついているところでは切替工事が必要です。

基本的には工事費は無料・立ち合いも不要

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